アラウコの叫び/本編

アラウコの叫び/本編

第30話「純白のドレス」

-1548年4月クスコ-「兄さま・・」フードを深く被り、布で口元を覆い目立たぬ場所から絞首台を見つめる者がいた。ハキハワナでの戦いはゴンサロ軍の完全敗北となり、ゴンサロに加担した何人かは〈危険視すべき反逆者〉として、クスコで絞首刑の判決が下...
アラウコの叫び/本編

第29話「決戦!ハキハワナ」

-1548年4月9日 ハキハワナフランシスコ・デ・カルバハルはバルディビア軍の巧みな誘導により沼地に追い込まれ捕らえられた後、ガスカに引き渡された。それと時をほぼ同じくして、アロンソ・デ・アルバラド軍は、ゴンサロを追い詰めていた。フワン・デ...
アラウコの叫び/本編

第28話「悪魔が憐れむ歌」

レモン「ここにリマとその周辺の見取り図をお持ちしました。」レモンはガスカに兵糧状況、将や兵数などを詳細に説明した。ガスカ「その話によれば、やはりゴンサロ達はハキハワナには全軍できておるようだな。情報が確かなら、残存兵数的に伏兵も潜ませるのも...
アラウコの叫び/本編

第27話「男装の麗娘」

-リマ 夜明け前-明け方前のまだ冷たい空気の中、静かに身支度を整えている者がいた。月明かりを受けるブロンドの短めの髪は、美しい輝きを放っていた。身体の線は細いが引き締まっており、それと不釣り合いな少年とも少女ともとれるあどけなさの残る顔をし...
アラウコの叫び/本編

第26話「フランシスコの裁決」

-フランシスコ・デ・アギーレ邸宅-アギーレには日課があった。朝起きると決まって、自身の部屋のバルコニーから煙草を吸いながら街を一望する。煙草の原材料は、ナス科のニコチアナ属の植物であり、現アルゼンチンとボリビアの国境付近が原産と言われている...
アラウコの叫び/本編

第25話「総督代理」

-1547年12月 バルディビア邸大広間-バルディビアがガスカを支持する宣言をした宴で、ひっそりと酒を呑んでいた者がいた。ガスパル「グビッ!まあ、ワシは戦ができればよいのじゃ・・」「隣よろしいか?」粗野なガスパルとは対照的な装いの貴人がガス...
アラウコの叫び/本編

第24話「総督の宣言」

ゴンサロ・ピサロは、兄やインカ帝国よりも広大な領地を掌握する事になった。ゴンサロ配下の者たちからは、スペインから独立し建国を勧める声までもあがってくるほど、脅威的な勢いを持つようになった。しかし・・たった1人の交渉人の登場により事態は一変し...