第21話「アンデスの悪魔」

-リマ城門前広場-

ザシュ!

 

「ギャー」

 

「ヒョホッ!

さて、次はお主だぁ!

お金持ちの方よ、ワシの様に長生きしたいか?」

頭の禿げ上がった齢80ほどになる肥えた老人が、

捕らえられた人物の口に剣を突っ込みながら言った。

 

老人の名はフランシスコ・デ・カルバハルといい、

その残忍さから「アンデスの悪魔」と呼ばれ新大陸を震撼させた人物である。

 

ブシャガッ!!

 

カルバハルは相手の頭を片方の手で素早く角度を変え、

剣を深く差し込み頭蓋を貫通させた。

 

「遅い!」

 

「カルバハル様ー

それじゃ相手は喋りたくても、喋れませんよー

ギャハハ!」

 

カルバハル「そうか?

じゃ今度は趣向を変えてみようかの?」

 

「何と言う狼藉を・・悪魔め・・」

1人の身分の高い気概のある紳士が呟いた。

 

カルバハル

「うん、ワシを褒める声が聞こえたの?」

お主かな?」

 

「ひと思いに殺せ。」

紳士は怯む事なく、カルバハルに言い放った。

 

カルバハル「立派じゃのう!」

 

カルバハルは剣を振り上げ相手の首を狙う様に振り下ろした。

が、軌道は角度を変え刃は下に向かった。

 

ボンッ!

 

ぐっぐぁあああ!

カルバハルのふり下ろした剣は地面に向い、そのまま相手の足の指を吹き飛ばした。

 

カルバハル「よく切れるじゃろう、この剣は。」

 

「ぎ、ぎざまー!!」

 

カルバハル「ワシには分かります。

ひと思いに殺せと言うのは振りですな。」

 

「ぐ・・ぐるってる、ごの変態めー!!」

 

カルバハル「何ですと?

喜んで頂けてるみたいですな。

お次はどこを切り落とす事をご所望で御座いますか?」

 

カルバハルは相手の口に剣を当てた。

 

「おっとと、、口は最後ですな。

こんな良い声が聞こえなくなるのは

ワシも寂しいので。」

 

辺りの人々は、

カルバハルの猟奇的な処刑に恐れをなし

次々と投降していった。

 

カルバハル

「おお、ワシの演出が大衆の心を掴んでおるわ。

さーて、どこがいいかのぅ!のぅ?のぅ?ノゥッ!」

 

紳士は痛みに震えながらもカルバハルを睨みつけている。

 

カルバハル「ここかぁ?それともあそこかなぁ?」

 

カルバハルは相手の体の様々な部位に剣を当てながら、小躍りしている。

 

「決めたここにしよう。

ほっほー!なかなか良い物を持ってるではないか?」

カルバハルは相手の下着を脱がし

片手でモノを伸ばすと、剣を高く振り上げた。

 

「ひぃーっ!!

やめ、やめてくださ・・」

 

「止めい!!!!」

突如、太く通る声が響き渡った。

そこには、炎を模した剣と、重厚な鋼の剣を構えた騎士の姿があった。

大きく目を見開き怒りに満ちた表情でカルバハルを睨みつけている。

ヌニェスの腹心メルカドだった。

 

メルカド「きさまー!!

なんたる痴れ者よ!」

 

カルバハル「おっ、勇者様とぉじょう!じょう!

貴君の声をもっと聞いてみたいのぅ。」

 

カルバハルは捕らえられた者を盾に

イヤらしい笑みを浮かべながらメルカドに言った。

「言う通りにしてもらおうかの?」

 

メルカドは人質を取られても意に介さず、

カルバハル目掛けて駆け出した。

 

カルバハル「ほう、無慈悲な勇者様よ!よぉーっ!

じゃ望み通りにしましょ!」

 

グサッ!

 

カルバハルは痛ぶっていた者をあっさりと絶命させると

獲物を構えた。

 

メルカド(ご免。)

 

カルバハル「戦じゃー!

者どもかかれぃー!」

 

カルバハルの配下の者達は一斉にメルカドの元へ向かった。

 

「ギャハー!」

 

ブンブン!

ボゴワッ!

ボッボコっツ!

 

重量感のある鋼の剣を前に

カボチャが砕ける様にカルバハルの兵たちの頭が

声をあげる暇もなく飛び散っていった。

 

ヒィー・・

 

メルカドがもう一方の燃える様な剣を

残りのカルバハル兵に向けた。

「幻か?火が見えるぞ・・」

 

メルカドの燃え盛る様な闘気を宿した剣は

見る者に幻覚まで与える程の凄みがあった。

カルバハル兵は、蛇に睨まれたカエルの様に硬直してしまっていた。

 

カルバハル「ほう、その双剣・・昔話の勇者。
正にエルシッド様の再来じゃ。」

間髪入れずメルカドの双剣はカルバハルの頭にまで迫る。

 

ドゴーン!

 

カルバハル「ワシのモノもなかなか立派じゃろう?」

 

カルバハルはメルカドの攻撃を無数の棘が施された太いメイスで受け止めた。

 

ゴッ、ガッ、ゴッ

 

「貴君の攻撃は重いのぅ。

老体には応えるわ、もう少し手加減してもらえぬか?」

カルバハルは気立の良い爺さんの様な顔でメルカドに笑いかけた。

 

ブン!

 

メルカドはカルバハルの戯言には聞く耳を持たず、

一心不乱に打ち込んでいく。

 

カルバハル「余裕のない勇者様じゃのぅ。」

 

カルバハルはメルカドの攻撃を受けながら、自身の禿頭に手を置き舌を出した。

 

合図を受けたカルバハル兵は、

カルバハルにも当たりかねない程の無数の矢を射掛けた。

 

メルカド「こやつ!自身ごと貫くくらいの矢を・・」

 

「やっと驚いてくれたかの?

心配しなさんな。ワシの身体は丈夫でなぁ。」

カルバハルはニッと笑い、

矢が向かってくるにも関わらず攻撃の手を緩めない。

メルカドの背中に矢が迫っている。

 

しかし、メルカドは避ける様子はなく、無数の矢がメルカドの背に刺さる。

 

ブス!

 

カルバハルの肩越しにも矢が刺さった。

 

カルバハル「ヒョッ!

貴様の鎧、何たる硬さよ!」

 

メルカドに多くの矢が刺さった筈だった。

しかし、硬い鎧に阻まれてどれもメルカドの身体までは届かず

カルバハルの捨て身の攻撃は無駄足に終わる。

 

武が悪い状況だったがカルバハルには

まだ余裕があった。

 

カルバハル「時間切れじゃ。」

 

ギィーガコン!

 

メルカドの背後でリマの固く閉ざされた城門が開く。

 

カルバハルの背後にある開いた門の先には、

大きな砂煙をあげて何かが近づいてくるのが見えた。

 

メルカド「あの旗は・・例のゴンサロの軍か・・」

 

ザシュ

 

メルカド「くっ・・」

 

カルバハルは袖に潜ませた小刀で、

メルカドの防具の隙間を突いていた。

カルバハル「見とれて命を落とすのが許されるのは、

美しいオナゴが通り過ぎた時だけですぞ。」

 

「・・いや、ゴンサロ様が趣味なのかの?

ひゃっホホ・・ホワッ!」

カルバハルは笑いながら

小刀をさらにグリグリと押し込んでいく。

 

 

メルカドは口惜しい顔しながら、カルバハルに双剣を振い距離をとった。

 

脇腹には小刀が刺さったまま、地面に血を滴らせながら城外へと駆けて行った。

 

カルバハル「ヒョホッ!

まてぇー、まてぇー!」

 

ドゴっ!!!

 

メルカドは城門を塞ぐカルバハル兵の包囲網を体当たりで突破し、辛くもリマを脱出した。

 

カルバハル「力強いのぅ。

ふぅ、ワシの足では流石に追いつかぬわ。

なかなか面白い余興じゃった。」

 

 

パカラパカラパカラ

ガラガラガラ

 

カルバハル「おーい、ゴンサロどのー!」

 

しばらくしてゴンサロ軍が

多くの騎馬と大砲を引き連れて堂々リマに入城した。

 

アウディエンシアはゴンサロ軍の脅威に屈服し、

ゴンサロはペルー総督を僭称した。
新大陸では2人の支配者が君臨し、

より混沌とした状態へと突入していった。

 

 

-パナマ湾-

16世紀初頭、南アメリカ大陸ではなく

中南米の征服に従事していた者たちもいた。

その中の1人にペドロ・パントーハ・デ・ラ・セルダがという者がいた。

彼は、カリブ海のグレナダ、サンタ・マルタなど数々の島での征服に従軍し若いながらも経験豊富な軍人であった。

 

パントーハは、

海と空が美しいオレンジ色に染まったパナマ湾を眺めていた。

そして隣で共に佇む同い年の青年に話しかけた。

「ガブリエル、本当に説得に行くのか?」

 

「パントーハ、忠告はありがたいが私の意思は変わらない。

皆はカルバハル様の事を誤解している。」

彼の名はガブリエル・デ・ビジャグラと言い、名門ビシャグラ家の出あり、《双璧のフランシスコ》と呼ばれるフランシスコ・デ・ビジャグランの従甥にあたる。

 

パントーハ「しかし、ここだけの話

カルバハル様に関しては良い噂を聞かぬ。」

 

ガブリエル「悪い噂だけではない。

先のチュパスの戦いでの話を知ってるだろ?」

 

フランシスコ・デ・カルバハルには豪快な逸話がある。

それはディエゴ・アルマグロの息子エル・モソとバカ・デ・カストロが激突したチュパスの戦い(※注1)の時であった。

カルバハルは寝る時ですら甲冑を着込んでいたと言われおり、
その様な人物が一度だけ衝撃的な場面で甲冑を脱いだ。

 

強力な砲撃部隊を前に、
兵達が臆病風に吹かれてる中、
自身の防具を脱ぎ捨て先頭に立ち檄を飛ばしたという話である。

 

その時「スペイン人よ、恥を知れ。ワシはお前たちの誰よりも敵の標的になる!」と叫び、

矢面に立ち兵達を鼓舞し、勝利に貢献した。

 

ガブリエル「あの様な自己犠牲が出来る方が、

噂通り非人道的な人間であるはずがないと私は信じてる。」

 

パントーハ「確かに、その様な話もあるが、

狡猾な戦上手だとも聞いている。

その様な行動も計算の一つじゃないか?」

 

「そう言う声もあるだろう。
しかし、現に私は一度お会いした事がある。
その様な方には見えなかった。」

ガブリエルはカルバハルの好々爺の様な顔を思い出しながら言った。

 

「そこまで言うのであれば私は止めはせぬ。

ただ、私からの願いだ。

これを持っていってくれ。」

パントーハは、先端が独特の形をした細い鉄製の棒を手渡した。

 

ガブリエル「これは?!

フォークか何かか?」

 

パントーハ「いや笑

これはどんな錠前も開けれる道具だ、念の為。」

 

ガブリエル「しかし、その様に疑る姿勢で

向かうのも気が引ける。」

 

パントーハ「いや、これはカルバハル様に対してではない。

あくまで道中の護身用にと思ってな!」

 

ガブリエル「そういう事ではあれば快く頂く。」

 

ガブリエルたちの元へ船が到着した。

 

ガブリエル「それでは行ってまいる!」

 

2人は手を振り合い、ガブリエルは船に乗り込んだ。

 

パントーハ(ガブリエルは親友であったバカとの一件依頼、人を信じる事に期待を求めている様に見える。無事を祈ってるぞ・・)

 

 

-リマ カルバハルの屋敷-

カルバハル「ようこそきなすった!ガブリエル殿!

その凛々しいお姿、まるで我が孫の様に嬉しく思います。」

ガブリエル「カルバハル様も相変わらず元気で、安心しました。」

 

ガブリエルはカルバハルと様々な事を語り合った。

 

カルバハルは、話の途中でガブリエルの所作や言動から悩みがある事を察して尋ねた。

 

カルバハル「ワシは長く生きている分、勘も鋭くてのぅ。

今のガブリエル殿には何か靄がかかって見える。

何かあったじゃろ?

ワシで良ければ話してくれんか?」

 

ガブリエル「流石はカルバハル様ですね。

それではお言葉に甘えて。」

 

ガブリエルは俯きながら口を開いた。

 

ガブリエル「私にはアントニオ・バカという親友がいました。

しかし彼は反乱を起こしてしまい、

友情と忠義心の間で苦しみながら鎮圧に向かう事になりまして・・

そして、彼を粛清するに至りました。」

ガブリエルは彼と過ごした日々や、苦しんだ日々をカルバハルに吐露した。

 

カルバハル「それは・・さぞ辛かったでしょうに・・」

 

ガブリエル「私の心は、カルバハル様のおっしゃる通り、霞がかってます。」

 

カルバハル「ガブリエル殿にとってバカ殿の反乱は間違った行いをしてると思ったのかのぅ?」

 

「はい。」

ガブリエルは迷う事なく、即座に答えた。

 

カルバハル「即答じゃな、なら何も悩む事はない。」

 

ガブリエル「?」

 

カルバハル「友人が間違った事をしているなら、

正そうと試みる事は友として真っ当な形ではないかの。

そして、命まで賭けて正そうとした。

それ程熱い想いはないじゃろう。

ワシはそれが深い友情だと考える。」

ガブリエル「熱い想いですか・・」

 

ガブリエルはバカと苦楽を共にした日々を走馬灯の様に

思い出し、

吹っ切れた様にカルバハルに言った。

「そうですね!

結果は残念な形になったけれども、

これで良かったんだ、きっと。」

 

 「ささ。」

カルバハルはガブリエルの器に酒を注ぎ込むと、

2人はゆっくりと同じ速度で酒を飲み干した。

 

しばらく無言で2人は酒を幾度と煽りながら

時を過ごした。

 

コトッ・・

 

カルバハルは器を静かにテーブルに置くと、

ガブリエルに尋ねた。

「所で、今回ここに来たのは何か用があっての事じゃろう?」

 

ガブリエル「実は・・単刀直入に言いますと、

ヌニェス様側について欲しいと思い、カルバハル様に会いに来ました。」

 

カルバハル「ほう、なんでまたワシなんかに?」

 

ガブリエル「カルバハル様の人柄、戦の手腕はチュパスの戦いの様にスペイン政府で生かすべきと思ったからです。」

 

カルバハル「この事はヌニェス殿もご存知なのかな?」

ガブリエル「いえ、私の独断で参りました。」

 

カルバハル(この小僧の独断か?こやつ何の手土産もなしに、その様な事を言っておる様じゃの・・)

 

カルバハル「そうでしたか。

老い先短い私の様な者にまで、お心遣い痛み入ります。」

 

ガブリエル「おお、分かってもらえましたか!

いえいえ、カルバハル様の様な方はもっと長生きするべきです!」

 

カルバハル「ハハ、ガブリエル殿と

面識があったのは我が幸運ですな。

それではゴンサロ殿に気取られぬ様に事を進めさせて頂きます。

ひとまず今夜は、私の用意した寝所でお休みくださいませ。」

 

ガブリエル「何から何までありがとうございます。」

 

カルバハルはガブリエルを連れて、部屋へ案内した。

「ささ、こちらです。」

 

そこは窓もなく、殺風景で静かな部屋だった。

 

カルバハル「寝るには快適な部屋ですよ。

良質な睡眠を摂ることは長生きの秘訣です。」

 

ガブリエル「なるほど、勉強になります。」

 

カルバハル「では、ごゆっくりお休みください。」

 

ギィー

 

「ドーン!」

カルバハルは掛け声と共に勢いよく扉を閉めた。

 

ガブリエル(なんだ?!)

 

ガチャッ

鍵がロックされる様な音が聞こえた。

ガブリエルはおそるおそる、ドアノブに手を掛けた。

 

ドンドン!

 

ガブリエル「カルバハル殿!

外側から鍵がかかっている様ですが、

これはどういう事ですか?」

 

カルバハル「この扉はですね、人が体当たりしようと、剣で突こうと破る事ができない特別製ですのじゃ。

貴方はここでしばらくゆっくりして頂きます。」

 

ガブリエル「え・・何をおっしゃって・・」

 

カルバハル「ウヒョッヒョッ!

最近物覚えが悪くてのぅ。

仮にヌニェス殿についたとして、そちらで課せられたルールを覚えきれず、ワシはすぐ処刑されてしまうであろう。」

 

ガブリエル「貴方の記憶力は人間離れをしていると聞いていますが・・」

 

「まだお分かりならないのか、世間知らずの小鳥様よ?

お前は人質の身となったのだ。」

カルバハルはガブリエルへ今まで接してきた好々爺な態度から一変して下衆な声色で話しかけた。

 

「なんだと?!カルバハル、貴様!!」

ガブリエルは一瞬感情的になったが、

すぐ様、落ち着いた声で言った。」

 

ガブリエル「生憎だが、私如きを人質にした所で

ヌニェス様の志は揺らぐ事はないぞ。」

 

カルバハル「ワシはヌニェスの様な堅物には何の期待もしとらん。

もちろんあちらの戦力を削ぐ点でのお前の監禁ではあるが、真の狙いはそこではない。

お前はビジャグラ家の人間だ、そこから身代金多く取れるであろう。」

 

ガブリエル「こんな守銭奴を救いを求めていたなんて・・」

 

カルバハル「以前、お前の従甥のフランシスコもピサロ一族の元で囚われの身になった事があってのぅ。

我々にとってビジャグラ家は金のなる木よ!

ウヒョッヒョッ!」

 

ガブリエル「そんな事があったなんて・・

くっ・・先ほどの想いの話も全部

戯言であったのか!!」

 

カルバハルは再び好々爺の様な口調で話し出した。

「いえいえ、ワシのあの言葉は嘘偽りではありませぬ。

今回ガブリエル殿は、ワシに対する想いが足りかっただけじゃ。

想いが強ければよりワシの人格が分かっていただろうし、

貴方もこの様な安易な交渉はしてこなったであろうなぁ。」

 

ガブリエル「詭弁を・・」

 

ガブリエル「それではしばらくの間、ゆっくりしていって下され。」

 

ドッ、ドッ、ドッ・・

 

カルバハルは鼻歌混じりに、その場を上機嫌で後にした。

一方ガブリエルは膝を落とし、しばらく茫然としていた。

 

 

・・数時間後。

「報告です!

ガブリエル・デ・ビジャグラの監禁部屋がもぬけの殻となっております。

どうやら逃亡した様です。」

 

カルバハル「なんと!

あの温室育ちのお坊ちゃんにそんな芸当が出来るとはな。

ワシもガブリエル殿への想いが足らんかったのぅ。」

 

カルバハルは好好爺な佇まいに戻り呟いた。

「ただのう、一度ワシの鳥籠に入った鳥達は

ここから心までは持ち去れぬのじゃ。

必ずまたここに入る事になる。」

 

 

 

※注1)1542年9月16日にクスコ郊外のチュパスで起こったディエゴ・アルマグロ・エル・モソとカストロ率いる政府軍の戦い。エルモソはこの戦いに敗れ、再起を図ったものの逮捕されて、父が殺された物と同じ処刑台で斬首された。

アラウコの叫び/本編

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