第10話「想定外」

-競技会場-
ナウエル「おっ!まだやってるねぇ。」

既に人だかりが出来ていた。

「免除者と大人しそうな奴が良い勝負してるぞ!」

 

「アイツ、ルンクトゥンでほぼ最後に着いた奴だよな?」

 

「アイツがこのまま優勝でもしたら、俺はアイツの下につきたいな。」

 

「あんな弱そうな奴の下についてどうすんだよ?」

 

「だからいいんだよ。普段アイツが身の回りの世話してくれそうだろ?」

 

「分からんぞ?あんな奴に限って立場変わったらこき使われるかもしれんぞ。」

 

ナウエル「そっか、クラントゥンだったね。
なら、その良い勝負してるのは・・」

 

ツルクピチュンの頬には一筋の汗が伝い、手にはしっかりと石が握り込まれていた。

 

ナウエルは面識のないレポマンデに話しかけた。
「どうだい君の大将は?」

 

レポマンデ(ナウエル?!まるで知り合いみたいに話しかけてくるな。ここは気圧されず振る舞わないとな。)

 

レポマンデ「ああ、マレアンデが得意とするのは接近戦ではあるが、投石術だってそこら辺の奴らには負けないだろうなぁ。」
 
ナウエルはやっと二人の対決を見る事ができた。

 

ナウエル「え?!

なんで2人は向かい合ってるの?」

 

レポマンデ「最初は石で的当てを皆で一斉にしてたんだが、ルールが変わったんだ。」

 

 

-30分前-

「どうやらクラントゥンの勝者は、あのどちらかになりそうだな。」

 

マレアンデ「思わぬ奴がしつこく喰らいつくてくるな。
あの緑の衣を纏う奴。
そしてよくよく見ると、あの顔・・気に食わぬ。」

 

ツルクピチュンは正確に小石で的を撃ち抜いていく。

 

マレアンデがツルクピチュンに近寄り話しかけてきた。

 

マレアンデ「貴様、美しい顔をしているな。
この地に綺麗な顔は2人いらない!
私と直接対決しろ!」

ツルクピチュンはマレアンデの言ってる意味が理解できないでいた。

 

マレアンデ「パルタ様!
このまま地味にこやつと勝敗を決めるのはつまらない。
この祭りを盛り上げる為、提案したいことがあります!」

 

パルタ(派手好きのマレアンデが地味な繰り返しに飽きてきたな・・)

 

マレアンデ「私とこやつと向かい合い、互いに向かって石を投げるルールに変えていただけませんか?
どちらかの体に一つでも石を当てれば勝ち。
どうです、面白そうじゃないですか?」

 

マジョケテ「ハハ、マレアンデよ。
面白い事を考えるな。」

 

アイナビージョ「他地域への良い宣伝にもなりそうじゃな。
正直、飽きてきた所だった。」

 

パルタ「よかろう。マレアンデ好きにするが良い!
ツルクピチュン貴様も良いな?」

 

マレアンデ「ありがとうございます!」

 

ツルクピチュン「仰せのままに。」

アイナビージョ(ん?マレアンデの対戦相手の小僧・・はて?あやつの顔どっかで見た様な・・)

 

マレアンデ「皆の者!聞くがよい!
私はあやつめの顔だけを狙う!
もし他の部分に当たった場合は、私の負けとする。」

 

辺りはマレアンデの宣言に盛り上がっていた。
「さすが免除者だな。魅せるねぇ。」

 

マレアンデ(さて、あやつの綺麗な顔潰してくれるわ!)

 

 

-現在-
レポマンデ「という訳だ。」

ナウエル「ふーん、それだけツルクピチュンを意識してるって事だね。」

 

レポマンデ「は?」

 

マレアンデ(さて、どう料理してやるか。まずは足場を追い詰める。)

 

マレアンデは顔を狙いつつも、ツルクピチュンの逃げるスペースを狭める様に石を投げながら圧をかけていった。

 

ツルクピチュン(流石、免除者・・このまま、逃げ回ってたら絡め取られてしまう・・)

 

マレアンデは隙のない連投でツルクピチュンを追い詰めていく。

ツルクピチュン(これは・・あの一投に賭けるしかないな。)

 

ツルクピチュンは利き手に2つの石を忍ばせた。

 

マレアンデ「さて、とどめだあぁあぁ!」

 

マレアンデの石はツルクピチュンの顔を目掛けて飛んでいった。

 

ツルクピチュンはマレアンデの石目掛けて、自身の石を投げつけた。

 

石は見事にマレアンデの石に命中したが、軌道があまり変わらずツルクピチュンの顔を掠めた。

 

マレアンデ「チッ。外したか・・」

 

その時、マレアンデの頭上にツルクピチュンの石が現れた。

 

ツルクピチュンは2つの石を仕込んでおり、受けと攻めを同時に行なっていた。

 

マレアンデの頭にコツンと当たった。

 

マレアンデ「何だと?こ・・」

ドドドゴォオオオン!!

 

その時、大きな爆発音がした!!

 

「何だ?!雷か?」

 

「敵襲だぁぁあ!」

辺りは混乱に包まれた。

 

ラウタロ(ここよりさらに遠くの方で音が聞こえたな。まずはこの騒ぎを収集しなくては。)

 

ラウタロは叫んだ。
「落ち着け!!」

 

「よく通る覇気のある声だ。大人達まで大人しくなってる。」
エルネイは少し離れた位置からラウタロの声を聞いていた。

 

ラウタロ「たった今情報が入った!
音の出所は、インカを支配する新勢力の奴らだ!」
  
「何だって?!遂に攻めてきたのか?」
再び辺りは騒ぎ出した。

 

ラウタロ「話を最後まで聞け!!」

場は再び鎮まりかえった。

ラウタロ「ただ、やつらはこちらに気付いていない。

軍事訓練をしている様だ。
ここは静かにここから距離を置くべきだ!」

 

「小僧。ワシの地で何を取り仕切っておる。」
マジョケテは静かに怒りを抱えたまま、ラウタロに詰め寄った。

 

ラウタロ「申し訳ございません。
情報提供のつもりが出過ぎた真似をしてしまいました。」

 

ラウタロは下唇を噛む仕草をした。

 

クリニャンク「ワシからも謝罪させてくれ。」

 

マジョケテ「ん?どうしたのじゃ、クリニャンク?」

 

クリニャンク「これはワシの倅じゃ、ワシからもキツく言っておく。」

 

マジョケテ「こやつがヌシの倅か。

 

クリニャンクに免じて、捨て置いてやる。」

 

ラウタロ「ありがとうございます。」

 

クリニャンク「マジョケテよ、ヌシが改めて号令をかけ、
ここから早々に避難した方が良さそうじゃの。」

 

マジョケテは頷いた。

 

マジョケテ「皆の者!!

ここから南へ速やかに避難する!」

マジョケテの号令と共に、皆一丸となってその場から退避を開始した。

 

ツルクピチュン「ラウタロ、いつそんな情報を知ったんだ?」

 

ラウタロ「いや、予測しただけだ。
でも、おそらく間違いないだろう。」

 

ツルクピチュンは、ラウタロの瞬時の判断力、皆を注目させた凄みに、軍を率いるのはこういう人物だと感じた。

 

ナウエルは嬉しそうにラウタロに言った。
「ラウタロ、このまま撤退するのは勿体無いよね?」

 

ラウタロ「ああ、新たな脅威がどんなものか見てみたい。」

 

ツルクピチュンは不安そうに言った。
「まさか、やつらを見に行く気じゃ・・」

 

ナウエル「ツルクピチュン、もちろん黙っといてくれよな!
平気だって、僕とラウタロだけならどうにかなるさ。」

 

ラウタロ「行くか。」

2人は、隠れながら音のした方へ向かっていった。

 

ツルクピチュン「リチュエン、僕らはみんなと一緒に撤退しよう。」

 

ラウタロとナウエルは、奥へ奥へと慎重に進んでいた。

 

ナウエル「思ったより、彼らは遠くにいる様だね。」

 

ラウタロ「ああ、どうやら矢よりもさらに飛距離のある何かを試し撃ちしてたみたいだな。」

 

ナウエル「もう少し進んでみるか。」

 

????「** alderete¿**** de que **** hacer **** en un **** como este?」

 

ラウタロ「ケチュア語でもない、聞いた事もない言語が聞こえるな。」

 

ラウタロ達は見慣れぬ服を纏う者数人と、それを上回るタワティンスーユ兵を確認した。

 

そこに一際背の高い異質な生物が何体かいた。

ナウエル「ラウタロ見なよ。あれがこの前の話にあった化け物じゃないか。」

 

ラウタロ「どうやらのその様だ。
リチュエンの様な目の色をしているな。」

 

異様な生物は、上半身を切り離し地上に降りた。

 

ナウエル「あれ?あの生物は俺たちと同じ人の様だな。
単純にリャマの様な生物に乗っていただけって事?」

 

ラウタロ「なるほどな。確かに戦場で出くわしたら、そこまでは判断できなかったかもな。」

 

ナウエル「しかしあれは便利だな、人よりも早く移動出来る。」

 

ラウタロ「あの存在だけでも、ピクンチェの大群が大敗したのは納得できるな。」

 

ラウタロは未知の乗り物を前に、そこから想定しうる戦がどれだけ有利に展開するかを理解した。

 

<一説にはインカと違いマプチェ達は、馬に驚かなかった事が、すぐに征服されずに済んだ要因の一つとも言われている。>

 

ナウエル「青い目の奴らの何人かの格好なんだが、見た事もない素材が使われてるな。」

 

ラウタロ「ああ。奴らが纏ってるものは、重くて動きづらそうにも見えるが、その分おそらくかなりの強度がありそうだ。」

 

異国の人間達は、武器を手にしながら話をしている。

 

彼らの一団のリーダー格の男は、ヘロニモ・デ・アルデレテといい、

目を見開いたのような顔つきで口元はいつも笑みを浮かべている様に見えた。

兵士「アルデレテ様、今回仕入れたアルケブスはいかがですか?」

 

「多少粗悪品もあるが、こんなもんだろ。
これとこれは別にしておけ。」
アルデレテはアルケブスを手に取り、一つ一つ仕分けしていった。

 

ラウタロは気配を消しながらアルデレテ達を観察している。

 

ラウタロ(おそらくあの杖の様なものが、雷の正体だろう。ピクンチェ族の戦の話だと、もっと大きなものだと思ったんだがな。)

 

アルデレテはほんの僅かな空気の澱みを感じた。

 

「!?
どうやらネズミが迷い込んでいるな・・」

 

アルデレテはカメレオンの様に辺りを見渡し、配下の者に指示した。

 

「ベルガラ親子は左右に展開し、そことあの辺りで控えてくれ。」

「手土産を見つけたのですね。」
アルケブスを手にした、目にレンズの様な物を装着した中年の男がアルデレテに言った。

 

 

-モルチェ族の砦-
マジョケテ「早急にトキを決める必要があるだろう。」

 

「実力的にはアウカマンさんが適任ではないのか?」
この地の全土に名が轟くアウカマンを推す声が上がった。

 

マジョケテ(トキの座はアウカマンがいる限りやむを得ぬか・・)

 

アウカマンが一歩前に出て口を開いた。
「ワシはマジョケテ殿が適任だと思う。」

「え?アウカマンさんは何を言ってるんだ?!」

マジョケテを含め多くの者が驚きを隠せないでいる。

 

アウカマン「慣習から言えば、最も強き者がトキとなるとされている。
しかし、フタウエ様の話だとテルンテルンとカイカイ以来の窮地だと聞いておる。」

 

「確かに今回の相手は、あのミチマですらなす術なく大敗を喫しているらしいな。
その様な事は前代未聞だ。」
周りにいた幾人かは、同じ様な懸念を抱いていた。

 

「私がマジョケテ殿を推す理由は3つある。」
アウカマンは熱を込めて話し出した。

 

アウカマン「1つ目は、マジョケテ殿がここの地の利を知り尽くしている事。

2つ目は、この地がモルチェ族の地である為、マジョケテ殿を中心に構成した方が円滑に軍を組める事だ。」

 

「そんな事はトキの下にマジョケテ殿が位置してても、さほど変わらないのではないか?」
周りの者達はいまいち合点がいっていない。

 

アウカマン「そして3つ目は、新たな脅威は真っ向から勝負をしてこない可能性が高いという事だ。」

 

「どういう事だ?真っ向勝負をしないとは?」
周りの者達は、面と向かって激突しあう戦しか経験してない為、それがどの様な戦なのか想像できないでいる。

 

アウカマン「従来、タワティンスーユと私たちの戦は真っ向からぶつかりあって行われてきた。
しかしピクンチェ族と新たな脅威の戦では、ミチマとまともに向き合おうとせず、戦力を削がれていったという。
未知の武器の件もあるが、こういった要素も大敗の原因ではないかと私は考えている。」

 

「そんな戦、戦士の風上にもおけないだろ。」
新たな勢力の戦の仕方に彼らは驚愕した。

 

アウカマン「そうだ。新たな脅威には、私たちの戦士のあり方は通用しない。」

 

「そんな人間がいるのか?」
自分たちが描いてきた当然の事が覆され、周りの者達は混乱している。

 

アウカマン「そして、もちろん前線には私が立ち士気を上げる事には変わりはない。
しかし、仮に私が力尽きたとしても、トキが別のものであれば戦は終わらない。」

 

アイナビージョ「面白い考え方だな。
しかし従来、力のあるものはこぞってトキの座に就こうとするもの。
お主はその名誉を享受しないというのか?」

 

アウカマン「そうだ。
私は自身の名誉よりもこの地の将来を安ずる。」

 

クリニャンク「アウカマンよく言った。
確かに名誉を得たところで、この地が滅んでは元も子もないとは言えるな。
ワシはマジョケテがトキになる事に賛成だ。」

 

アイナビージョ「アウカマンがそこまで言うなら、ワシも異論はない。」

 

納得してなかった者達も、アウカマンの熱意を受け入れた。

 

マジョケテ(ほう、まさかトキの座にまでつけるとはな・・めでたいやつらよのぅ)

 

マジョケテ「僭越ながら、ワシがトキとしてモルチェ族、南と北のマプチェを率いる!
皆の者、ワシに力を貸してくれ。」

 

 

-アラウコ北北西-
「ヤナコナ、ちょっと寄れ。」
アルデレテはインカ兵を呼んだ。

インカ兵の名はニナというアイマラ語で火を意味する。

 

「おい、隠れているのは分かってる。
両手を上げて立ち上がれ!」
ニナはアルデレテの代わりに、草むらに向かってマプチェ語で話しかけてきた。

 

アルデレテはナウエルの隠れている草むらを指さしている。

 

ナウエル(しまった。気取られたか・・
ただ、この距離ならば退避も可能だ。)

 

アルデレテが手を挙げた。

 

その時、ナウエルの左方から爆発音がして、ナウエルの元に何か小さな物が飛んできた様だ。

 

ナウエル(これは・・逃げきれないかもしれない。

しかも、右方にも気配を感じる。

ただ、アイツらはラウタロの存在までは気づいていない様だ。)

 

ナウエルは、立ち上がりながら後ろ手でラウタロに動かない様に合図した。

 

ラウタロ(ナウエル・・)

 

ナウエルの左右からは杖の様な物をナウエルに向けている者達が構えている。

ナウエルはゆっくりと両手を上げると、地位のありそうな男が指示を出しナウエルを捕らえた。

 

ラウタロ(やつらの感知の距離が測れない、ナウエルの合図通りに動かない方がいいか。)

 

ナウエルは手に枷のような物を嵌められ連行されていった。

 

連中はその場を後にし、より北へ引き返していった。

 

ラウタロ(しまった。奴らの事を甘く見ていたか・・)

 

 

アルデレテ「俺はベルガラ親子達と共に先に帰っている。
カセレス、そいつを連れてお前らは徒歩で砦へ戻れ。」

 

「へい。」

カセレスという派手な帽子を被った者と、
数人のインカ兵を残し、アルデレテと幾人かの者は騎乗しその場を離れた。

 

連行されながら、ナウエルは考えた。

(厄介な奴がいなくなったか、残りは4人。
隙を見て逃げなくては。
体の自由が効かないとはいえ、タワティンスーユの奴らはいいとして、この男はどうなんだ。)

 

ナウエルは相手の歩き方や佇まいから、相手の身体能力を推測し始めた。

(タワティンスーユ兵でない奴は見た事のない武器をぶら下げている。おそらく斧と似たような使い道だろう。
さっきの杖のような物は所持していないようだ。)

 

カセレスは欠伸をしながら緊張感なく歩いてる。

「歩いて帰るのだるいな・・
この前バルディビィア様の探検だって、良い仕事したんだけどな・・
出自の問題で冷遇されてんのか?」

 

カセレスは胴にぶら下げた剣を抜き、ナウエルに突きつけた。
「おい下手な真似したら、殺すからな!」

ナウエルは恐るような表情をして震えて見せた。
(なるほど、ああいう動作から構える武器なんだね。)

 

カセレスは威嚇のつもりだったが、かえってナウエルに武器の情報を与えてしまっていた。

 

インカ兵達にもあまり警戒の色が見えないが、先程ナウエルに言葉を発した者だけは隙がない。

 

ナウエル(異質な衣を纏う奴は何をしてくるか分からない。
ただ気を抜いて歩いてる様に見える。
気をつけなければならないのはさっきのマプチェ語を話した奴だ。)

 

カセレス「おい、この大陸の奴らはみんな若そうに見えるが、こいつも実は30歳くらいなのか?」

 

ニナ「いえいえ、こやつはおそらくまだ10歳前後ではないでしょうか?」

 

カセレス「そうか。成人してもあまり老けないってとこなのか。」

 

ナウエル(人が最も油断しやすい時は、目的につく瞬間だ。
その時に仕掛けるか。)

 

カセレス「ようやく見えてきたか。
しかし獰猛な民族と聞いてはいたが、ガキだけあっておとなしいもんだな。
何事もなく到着できたか。」

 

見た事のない建造物がナウエルの視界に入ってきた。

 

ナウエル(おそらくここが目的地か。)

 

その時の森で動物が動いたような音がし、ニナだけが一瞬そちらに注意を向けた。

 

ナウエル(今だ!)

 

ナウエルはニナの後頭部を手枷で殴り昏倒させた。

 

すかさず手枷の縄を引っ張ろうとするインカ兵だったが、ナウエルはびくともせず、逆に引きづられている。

 

そのままナウエルは、先頭を歩く甲冑の男に襲いかかる。

 

カセレス「くっ、剣が抜けぬ・・ぐわっ!」

 

カセレスは武器を抜こうとしたが、ナウエルは飛び上がり足で相手の武器を抜かせないようにしながら、首に絡みつき転倒させた。

 

ナウエルは手枷を使い、他の2人のインカ兵の急所を突き、またたく間に無力化させた。

 

ナウエル(ふぅーうまくいったか。さてすぐにこの場を離れよう)

 

ガッ!

 

ナウエルは背後から首へ打撃を加えられ倒れ込んだ。

そこには、黒い甲冑に赤いマントを羽織り、立派な髭を蓄えた、唯ならぬ雰囲気の男が立っていた。

 

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「アラウコの叫び」第10話目のCM

 

⚪️相関図

 

 

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